今日は山形に住む上の弟の誕生日。

ほとんど休むことなく、今はがむしゃらにお仕事をがんばっている弟。

小さかったときは

強風が怖かったみたいで土手の上で泣きながら立ちすくんでいた弟。

「おねえちゃん！おねえちゃん！」と全身で大好きを伝えてくれていたのに

「来ないでよー！」と逃げ回っていた私に、それでもくっついてきてくれた弟。

３人兄弟の中で一番穏やかで優しい弟。

思い出した。

弟が生まれる日、母はもちろん病院にいて家にはいなかった。

私はお母さんっ子で人見知りで泣き虫だったから、

『母の不在』がとにかく我慢できなかった。

大泣きしながらどうしていいかわからず、

（最初の）おばあちゃんの周りを１周するごとに、

おばあちゃんの頭を叩いていた。

おばあちゃんは怒りもせずにただ座っていた。

「お母さんを赤ちゃんから取られる」というより、

ただ「お母さんが目の前にいない」ことが不安だったんだ。

それは小学生になっても続いた。

授業参観に母の姿が見えないと、それだけで泣いた。

後日談で「お母さんが１番最初に教室に行かないとアキが泣いちゃうからね」

と母が笑いながら言っていた。

弟が生まれたと連絡が入り、たぶんおじいちゃんからその病院に連れて行ってもらった。

ベッドの上に座っている母は神々しかった。

ものすごく幸せそうに微笑みながら生まれたての弟を抱っこしていた。

「お父さんと（お父さんが、だったかな？）名前決めたのよ。こういう漢字よ。」

と幼稚園に入ったか入らないかの私に漢字の説明をしてくれたことを覚えている。

大きな赤ちゃんだったな。

昔、たくさん意地悪してごめんなさい。

私の変な責任感の強さから弟の役割をたくさん取ってしまってごめんなさい。

でもこんな私を今でも『おねえちゃん』と呼んでくれてありがとう。

私の家族に生まれてくれてありがとう。

おねえちゃんは幸せ者です。

今年はいつもより素直な内容でおめでとうのメールをしたら、

いつもより文章が長いお返事がきた。

うれしかった。

改めて

お誕生日おめでとう。

もう一つ今日の出来事。

さっきおじいちゃんに電話して

「昨日ごしゃいて悪いっけね（昨日怒って悪かったね）」

と謝りたくなったので謝ったら、

電話出たときの「もしもし」と

電話切るときの「んだらな（それじゃあね）」

の、おじいちゃんの声の張りが違ったような気がする。

きっと気持ちは伝わった。

今日は良い日だ。

６月７日。